来週からの営業の仕事に備える

質問書が1枚だけ返ってきた

しばらくすると、私が「黒い雨」に渡した2枚の質問書のうち、倉庫研修の1枚だけが、なぜか会長の手によって戻されてきました。あれだけ会長が「(黒い雨に)聞いてくれ」と言っていたにも関わらず、結局は2人で相談して回答を書いてきたようです。もしかしたら、会長はまだ「黒い雨」になにも相談していなかったのかもしれません。「書店営業の方はいつもらえますか?」と会長に尋ねると、ちょっと不機嫌そうに「この後やるから」と答えました。「24日までに貰えれば大丈夫ですよ」と一応猶予を与えてやりましたw 

回答は「黒い雨」が手書きしていました。「このような倉庫研修を受けたことがあるか」という問いには、「○○社で2週間ほどあります」となっていましたが、この○○社とは「黒い雨」が新卒で入った会社です。新卒であれば、倉庫研修が1~2週間あるのは当たり前でしょう。しかし、社会人経験25年のアラフィフが、倉庫研修に1週間も行く必要があるんでしょうか?

ちなみに、その倉庫会社でパートを募集していたので要項を見てみると「時給930円」w 時給930円の仕事に1週間行って、今までどおりのお給料がもらえるのであれば、こんなにオイシイ話はありません。なので「会社が行けというなら、行ってやろうじゃないの」という気持になっていましたw 倉庫の住所が分かったので、Googleマップで周辺環境を調べ、近くにあるコンビニや、お昼ご飯を食べられそうな公園まで見つけておきました。その公園でご飯を食べられることを思うと、少し楽しみになってきます。

単なる風邪の咳が1ヶ月たっても取れない

ただ、あの解雇を最初に言い渡された1ヶ月前に引いた風邪が、まだ完璧に治りきっておらず、咳がまったく取れませんでした。この日も、自分で買ってきたのど飴をなめたら、その甘味にむせてしまい、トイレで吐きそうな勢いで咳き込み、首から上が赤らんでしまいました。なみだ目でトイレから出てくると、販売部の内勤の女性のNさんが、「大丈夫?よかったらコレどうぞ」とのど飴を差し出してきたので、実はのど飴の甘味でむせてしまったのだと話して、丁重にお断りしました。

とはいえ、来週から1週間、埼玉にある、駅から2キロ離れた、暖房設備のあまりない倉庫に通わなくてはならないとなると、このまま咳が取れないのは不安です。これまでにも咳が1ヶ月ほど取れないことはよくありましたが、来週からは気軽に医者に行かれないような場所へ、朝から晩まで行かなくてはなりませんし、仕事の前後にも医者に行っている時間は取れないでしょう。ましてや、咳喘息や気管支炎になっていたら大変です。そこで、翌日の昼からということで、会社から歩いていける呼吸器内科に予約を入れておきました。

ハンドメイド展のことなど知らんw

引継ぎメールの返信の中には、私が編集部から外れることで「今後はこの出版社との縁が薄くなるかもしれない」と感じる著者さんがおり、この機会にまとめて著書を買っておきたいという方も何人かいました。そこで、著者購入のことで営業局販売部のHさんという女性に話をしに行きました。

すると、Hさんが恐る恐る、掲示板に貼られた辞令を指差して「あれって○○(私の名前)さんのこと?」と聞くので、「そうですよ!」と答えました。さらにおびえたような顔つきで自分のデスクを指差し、「ここに座るの?」というので、「はっはっは!」と笑い、「そこの前田さんと同じ書店営業ですよ」というと、「え、じゃあ、『まえだまえだ』で?w」とHさんは少し明るさを取り戻し、おどけていいました。前にも書きましたが、書店営業の前田さんと私の苗字は同じなので、もしも2人で書店営業に回ったら、文字通り『まえだまえだ』コンビになるはずですw

それで気分が明るくなったのか、Hさんは「それならハンドメイド展も・・・・」と言いかけました。ハンドメイド展というのは、一般のハンドメイド作家の方たちから作品を募り、ギャラリーに展示する、この出版社が主催している催しです。ここ3年ほど連続で開催していて、今年も開催する予定でいるようです。Hさんが中心となって進めていることから、すでに銀座のギャラリーを押さえてあったのです。

しかし、例年は書籍編集部がHさんを全面バックアップしており、一次審査から、送られてきた作品の保管、二次審査での各賞や順位の決定、ギャラリーへの搬入や搬出、開催期間中の現地での店番はもちろんのこと、上位50作品の作品集書籍や1位作家の書籍編集と、ハンドメイド展には最初から最後までベッタリと関わっていました。

今回の書籍編集部解散で「ハンドメイド展はどうなるのか?」とHさんは不安に思っていたところに、私が営業局に異動となっても会社に残ると聞き、「1人は確保した」と思ったのかもしれません。しかし、会長は私を辞めさせたくて営業局に異動させたのだし、私も法定有給休暇と会社都合退社をゲットすれば、すぐにも辞めるつもりです。なので、Hさんから「それならハンドメイド展も・・・・」と言われたときには、すぐに「それは分かりませんよ!あっはっは!」と笑い飛ばしました。そんな先まで長居する気は毛頭ありませんでした。